ホステスにバカにされない正しい飲み方

銀座のクラブで、いい男といわれれば、男も一人前だ。そこで、作家の山口洋子さんが教える、銀座高級クラブでの正しい飲み方を紹介しよう。まず、肝心なのは、店への入り方。変に微笑むのは、あまりよくない。目は一点を見すえ、足取りを軽やかに、案内されるままにテーブルに着くのが正しい。そして、ホステスたちが席に着き、一拍おいたところで、さり気なくドリンクを先にすすめる(どうせ、飲まれるのだから)。会話は、ホステスが七、客が三の割合が、もてるコツ。しゃべりすぎる客はきらわれ、なかでも自慢話、家庭の話、仕事の話は、銀座の話題の三大タブーだ。ましてや、政治、経済の小むずかしい話は絶対に禁物。服装で気をつかいたいのは、靴と靴下。スーツに合っていない人が多いし、テーブルの低い高級クラブでは、とくに目立つ。ホステスたちの目は、文字どおり客の足元を見ているのだ。そして「帰る」といったん口にだしたら、ダラダラと席にいない。さっと立ち、ふりむきもしないで去っていく。ホステスがまたきてほしいと思うのは、そんな後ろ姿らしい。


アメリカ人のジェスチャーを読む法

外国人、なかでもアメリカ人は、会話をするときの身振り手振りがひじょうに大きいといわれる。日本人にも長島茂雄のような人がいないわけではないが、アメリカ人のジェスチャーには、つぎのような決まった意味があることが多い。たとえば、手の甲をこちらに見せてVサインをしたら、「やったれ!」という勝利の意味ではない。これは、「君に挑戦する」という意味で、あなたとしては受けてたつか、引き下がるかの選択を迫られているわけだ。手の甲を上にして顔の前にだし、手でパクパクと口を閉じたり開けたりするマネをしたときは、「ムダ話をするな」という意味。英語では「ヤッケティ・ヤック」(yack.e・ty-yak)というが、まちがっても「もっとしゃべる」という意味にとってはいけない。手を空手チョップのようにのどに当て、軽くたたいたときは、「もう、あんたにはウンザリだ」という意味。つまり、のど元までくるほどいっぱい食べたというわけ。英語では、「ディスグスト」(disgust)という。ちなみに、かって長島監督がバントの構えをしながら代打を告げたときは、その代打は、やっぱりバントをしたのだった。